Platanus’s Favourite

お気に入りだけ。「殿堂入り」BL作品の感想。
すべてネタバレ感想なので、ご注意ください。
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疵 スキャンダル

かわい 有美子
アスキーメディアワークス
(2010-07-07)

これまた懐かしい作品の文庫化で。
主人公二人は90年代の「大蔵省」のエリート官僚ということで、84年に東大卒という設定。84年じゃ、まだ生まれてなかったという読者も多そう…。
でも話自体は90年代だから、古臭さはとくにないと思う。

面白いんだけど、あまり読み返したくはなかった作品。あんまりな話が続くので、好きなんだけど、読みづらいというか。再読したくないから旧版は買わなかったんだけど、かなり好きな作品だから、この機会に集めることにした。

毎月1冊ずつ刊行されたので、1冊ずつ感想を。

1巻
桐原の事情とか司馬との関係とか、奥さんとか有賀のこととか、話も結構詳しく覚えてたんだけど、この後(2巻以降)どういう展開になるのかはっきり思い出せない。たぶん読めば、そうだった、そうだった!ということになるんだろうけど。
というわけで、続きが気になって仕方ない。
でもたぶん、1巻が1番インパクト強かったと思う。養父と篠田のダブルじいさんパンチが強烈なんで、そこばっかり印象に残ってたみたい…。
ほとんど善人が出てこない作品って珍しいけど、エリート官僚が和気藹々ほのぼのと仕事してるほうが嘘くさいし、シビアなところに説得力を感じる。…いや、桐原の受難にリアリティーがあるとか思ってるわけではなく。
けど、桐原ぐらい優秀な人ならどこ行ってもエリートだろうし、転職したほうが給料高くて仕事は楽で、いまより数倍人生楽しくなりそう、とか思っちゃう。…や、そこであっさり転職するような人は、そもそもこういう人生を選ばないのかな。


2巻
面白かった。
でもやっぱり3巻以降の展開は思い出せない…。


3巻
ひどいよひどいよ、司馬!
…実は2巻でも、ひどいなあと思ってたけど、3巻は本当にひどい。
桐原は情が薄くてひどい人、と再三にわたって描写されてるけど、司馬のほうがひどい人だと思うけどなあ……?
まず、2巻で桐原が出世すると、「出し抜かれた」とか言って激怒してたけど、きみが桐原の立場だったら絶対に遠慮なんかしないだろ、と言いたい。
で、3巻では桐原の友達に嫉妬して桐原を傷つけた上に、離婚した奥さんが戻ってくるから別れる、そもそも最初から何の関係もなかったって…。うーん、ここまで自分勝手だと……。
とはいえ、司馬は結構、魅力的なキャラだと思う。ひどいけど。

4巻では桐原が幸せになってくれるといいなあ。再読なのに、なんとラストをまったく覚えてないという…。
3巻はでも、読み出したらほとんどの場面を覚えていた。プレゼントを買う場面とか、好きだなあ。
ちゃんと覚えていないけど、文章は前よりかなり読みやすくなったんじゃないかと思う。手元に本がないから分からないけど、確か前は読みづらい文章だと思った覚えがあるから。内容や雰囲気を変えずに読みやすくなってるので、書き直してくれてよかった。


4巻
やっぱりこの作品好きだなーと改めて。
そっか、こういうラストだったのか…。ラストは思い出せなかったけど、それぞれの決着は結構覚えていた。弥生のこととか、Wじいさんのこととか。有賀の決断は相当ページ数が割かれていて、お気に入りのキャラなんだなあと思ったこととか(笑)
でも、今回変更されている場面があったかどうかは、よく分からなかった…。

篠田との別れの場面では、情が薄いと言われていた桐原もずいぶん変ったなあと思った。成長もしたけど、良い悪いの問題ではなく、ただ考え方が変ったところもあるような。まあその変化が桐原にとってプラスなんだから、いいことなんだろうけど。
前回ひどかった司馬は、今回しっかり反省してて安心した。なんだか回り道したけど、両思いだと自覚した?二人が、自然な形でよりを戻すのもよかった。桐原も寛大だなあ。こういう落ち着いた展開だったから思い出せなったというのもあると思うけど、いままでが痛すぎただけに、この穏やかさが染みるというか。
しかしまあ、そこに奥さんへの愛があろうとなかろうと、片方が既婚のままで終わるBLって珍しそう。そこで揉めたりしないあたり、さすがに…苦労した人は違うのかも…。ああ、あと司馬は子供を持つ親としての気持ちが強いからかもしれない。
桐原が死ぬ思いで守ってきた仕事を楽しく続けられることと、これからも司馬のライバルとして切磋琢磨していく(っていうと爽やかすぎるかな?)のも、本当によかった。
同期の二人に力の優劣がないあたりは、同い年好きとしては美味しかったし(笑)
その後の話も、穏やかそうに暮らしててよかった。
2つ目、今回の文庫の書き下ろし冒頭は、ノベルズ刊行当時はあまり書きたくなかったかもなあと、なんとなく思った。いや、実際のところはよく知らないけど。

面白かった〜、大満足。
かわい有美子 | comments(0) | -

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