Platanus’s Favourite

お気に入りだけ。「殿堂入り」BL作品の感想。
すべてネタバレ感想なので、ご注意ください。
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神様も知らない

『神様も知らない』
主人公と流のコンビがよかったなあ。次回は流がいっぱい出てくるようで嬉しい。
日置もいいキャラだし。
なんとなく司に感情移入しづらかった。好きなタイプなんだけど、1巻ってことで謎が多いせいか印象がぼやけてしまって。
今回、恋愛面で感情移入できたのは主人公だけだった。
でも、事件の謎も人間関係も面白かったし、司の庭がまた、いいなあと!
うわ〜、見てみたい。場所が横浜の住宅街っていうのも、カントリーサイドとは違う魅力があって素敵。部屋がシンプルなところまで含めて、すごい好み!

『楽園の蛇』
事件とそれぞれの思いが重なり合って読み応えがある。少年たちの危うい関係性とか、手入れをされた庭とか、高遠さんらしい繊細で綺麗な描写も多い。ちょっと乙女なところも好きだなあ。
にしても、司が苦しんでるときになにやってるんだよ、佐季〜。その分?慧介が頑張っているし、慧介とうまくいってほしいんだけど。なんだか司がかわいそうになってしまって。
1巻では感情移入しづらいキャラだったけど、今回は気持ちが分かりやすかった。司の視点は減っていたんだけど、キャラに慣れてきたというか、分かってきたというか。
意外に熱血?な流の過去もよかった。どうにか佐季を引き戻してあげてほしい。
佐季の養母、胸の傷と、まだ過去の暗部は残ってるようだし…。どっちにしても悲しい話が出てくるんだろうけど。
一番好みなのが流だから、日置にネクタイ結んでもらってるシーンが最高でした〜。
やっぱり流は受だよね!と思いつつ、この二人には恋愛なんてしてほしくなかったり…。

『ラブレター』
終わりの始まり。
終わりが見え始めてからの緊張感がよかった。思わず「早く逃げて」と言いたくなった。13年間逃げ続けた二人がここで逃げても、幸せにはなれないんだろうけど。

面白かったし、読み応えは十分だったし、ハッピーエンドにするならこの終わり方しかありえないと思っていたので納得はしたけど…。これは佐季をめぐる話だと思うから、司と慧介の恋愛はちょっと付け足しみたいだった。事件中の話なのに、後日談ぐらいの印象。

司の心が佐季から離れてしまったのはやっぱり残念。司の気持ちは自然な流れで慧介にシフトしていくだけに、「置いてかれる」佐季がやっぱり切ない。不満はないけど、寂しい。
慧介は魅力的なんだけど、佐季の個性と比べると物足りなかった。いい意味で普通の人で、物足りないがゆえに、一緒にいて心が癒されるのかも。司はその真っ当さに救われたんじゃないかな。

最期に流の言葉が佐季に届いたことと、ラブレターが司に届いたことが感動的だった。
高遠琉加 | comments(0) | -

唇にキス 舌の上に愛

高遠 琉加
二見書房
(2009-04-23)

 高遠琉加 二見書房 2009/4

「愛と混乱のレストラン3」
もう1冊あるけど、シェフ×ディレクトールは今回で完結。
個人的には、文句なしに「高遠作品のベスト」認定です!

いや〜、面白かった!
ちょっと3巻のそのタイトル、どうなのよって読む前は心配だったけど、内容は期待以上だった。

久我のフランス修行時代の回想もよかった。ガイドブックで星がつくような店じゃなくて、常連さんに愛されている小さな店で本物の味を学ぶというスタートがいいなあと。美味しいものを食べてもらいたいっていう気持ちが原点なんだから、久我の作る料理は美味しくないわけがないという感じで。アルマンとニコールがいい味を出していて、暖かいエピソードだった。ニコールは成長したら、理人にとってはサラ以上のライバルになりそう(笑)
それから折り合いの悪かった父親からも大事なノートを受け継いだのも安心できた。このあたりを端折らずに書いてくれるのがいいなあと。久我というキャラに厚みと深みが増して、さらに今後のラブストーリーの行方が気になった。
今回は叶が当て馬として頑張っていてくれてよかった。久我とはまったく違うやり方で理人を想っていて切なかった。いい女性が見つかるといいなあ。BLだから男性でもいいんだけど、まあなんとなく…仕事から離れた場所でバックアップしてくれるような相手のほうがいいかなーと。

ヤガミのTOBの問題が動き始めると、久我と理人の溝が埋まらないまま、どんどん話が流れていってヤキモキさせられた。理人が疲れている姿が気がかりで…。
そういえば「ゴルド」の今後は意外性があった。
最終的に「ゴルドは欲しくありません」と言えたところで、理人は過去を乗り越えることができて感動的だったけど、そこで「ゴルド」という店が否定されたわけじゃないところも、この話らしい爽やかさがあってよかった。
理人が客として「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」を訪れるシーンは最高だった。店への思い入れ、スタッフとの交流、久我への想いが伝わってきて、じーんとしてしまった。でもなにより感動したのは、美味しい食事を楽しんで元気になったり幸福になったりという、レストランならではの方法での癒しだったかも。グルメというと1つの趣味のような感覚があったけど、もっと根本的なところでの「食べる喜び」を感じられて、すごくよかった。(もちろん趣味としてグルメを楽しむのもいいことだと思う)
その後の甘いシーンも台詞が印象的だし、ちょっとした描写が丁寧だし、臆病な理人が心を開くまでの過程もゆっくりしていて。なんか幸せな気分になる場面だった。
…それにしても、ディレクトールとシェフの関係は店ではすでに(暗黙のうちに)公認という気もするけど、最初はあれだけ衝突していたのにこれだけラブラブになってしまったら、スタッフはついてけないだろうなあと。今更…かな?

恋愛だけじゃなく、「夢の庭」も実現。いい話を読んだなあ。大満足。

パティシエの話も楽しみ♪

高遠琉加 | comments(2) | -

好きで好きで好きで

高遠 琉加
ビブロス
(2004-01-15)

しっとりとした落ち着きを感じる作品。
バタバタとした印象の多いBLの中では、こういう心情の流れに重点を置いた作品というのが意外に少ないように思う。まあドラマティックな展開の続くラブロマンスも好きなんだけど、たまには等身大のキャラによる現実味のある恋愛が読みたい。
この作品はそういう期待にきっちりと応えてくれる。

尖ったところ、重たさ、暗さ、痛さ。そういうものが少ない、疲れたときに読んでも精神的なキツさを感じない種類の作品だと思う。読みやすいと感じる理由にもいくつか種類があって、単に明るくて軽い作品、優しい雰囲気の作品、リアリティの薄いほのぼの系…、と色々思いつく。
これは分類すればセンシティブ、切ない系になりそうだけど、負担がなくて読みやすい。主人公に感情移入してるから、途中でちょっと泣きそうになってしまう場面なんかもあるんだけど。なんていえばいいのか…、全体の目線が優しくて、柔らかい書き方だからか、胸が痛くなるような切なさではなくて、終わってしまった恋を思い出して落ち込むみたいな感覚というか。うーん、なんかちょっと違う。それだと切なさが迫ってこないみたいだ。しっかり切ないのは切ないから……。
三浦が羨ましくなるのかな。恋愛がうまくいかないとき、どれだけ辛いかは知ってるわけだけど、そこまで辛くなるほど好きになれるっていいな、って激しい恋に憧れるような気分になるから、感情移入していても、切なさも素敵だなって思えるのかもしれない。

派手さはない分、丁寧にキャラの心情が語られるので、知らず知らずに感情移入してしまう。
主人公の三浦は特別なところはないけど、親切で優しくて、人に合わせるのも上手い、付き合いやすそうなタイプ。その三浦が好きになったのは、高校のクラスメイトの堂島。どちらかというと一人でいることを好み、でも人付き合いが苦手とかいうわけでもない、高校生にしては落ち着いていて大人っぽいタイプ。
三浦がなぜ堂島を好きになったのか、明確な理由はない。でも人を好きになるのって理屈じゃないよなあと思わせる説得力みたいなものがある。
三浦は高校のときに堂島に振られてしまうのだが、5年後にバイト先の花屋で再会する。堂島はその花屋の娘と付き合っていて、三浦に対して普通の友達として接してくる。三浦のほうは動揺して、やっぱり堂島のことが好きで…。
三浦のこの一途でいじらしい片思いが、この話のすべてだと思う。きちんとストーリーやディテールも楽しめるんだけど、ここまで自然な心の動きを重視した作品は珍しいというか。かなわない恋心や嫉妬もドロドロさせずに、適度なリアリティを保ちつつ、独特の瑞々しいタッチで描いているところがいい。
話のどこがいいっていうんじゃなくて、とにかく三浦のいじらしさがいいと思う。

続きは堂島の視点に移る。堂島は三浦が好きなっても不思議じゃないだけの魅力を備えた人だけど、三浦の視点を離れてしまうと、なんでそんなに好きなんだろうね?という疑問はちょっとわいてくる。
でも話が進んでいって、堂島が三浦の一途な気持ちに気付いて、三浦を意識するようになると、三浦の気持ちにもまた共感できるようになる。堂島が三浦を気にしてしまうように、三浦も堂島が好きで好きでしょうがないだけなんだという気がしてくる。
話の後半、堂島の身勝手さに腹が立ったりもしたが、普通に意地悪だったり不器用だったりする、等身大の堂島のキャラにかえって親近感がわいた。
長く切ない片思いのあとの甘くて爽やかなラストは感動的だった。
本当によかったね〜。

高遠琉加 | comments(2) | -

美女と野獣と紳士~愛と混乱のレストラン2~

高遠 琉加
二見書房
(2008-11-21)

高遠作品の中で、これが一番好き〜!
というわけで楽しみにしていた2巻。
ちょうどミシュ○ンガイドも発売されたばかり、しかも来月がクリスマスってことで、内容的にすごくタイムリーな刊行だったのでは。


この作品は他の高遠作品と比べて文章も読みやすい。独特のしっとりした表現法が控えめで、わりとテンポがいいからかな。2冊目だけど(3冊で終わりらしい)話も結構進んでいて面白かった。
あ〜、やっぱり理人が好きだなあ。29歳だし、そんなに可愛い化(クールキャラが素直で可愛いキャラに変質していくこと…)も進まないと思うから、そういう点でも安心だ。表紙はこうだけど、タイトルの「美女」は理人のことじゃないってところも、個人的には嬉しいところで。
ちなみに、BLに出てくる「美女」って微妙だよなあと思っていたが、美女はうるさくなかった。
…理人の話に戻って。こういう不器用だからクールで高飛車みたいに見えちゃう受っていうのがツボで。素直なところも弱いところも見せつつ、グダグダにはならない匙加減も好み。
俺様な久我が先に落ちたのも、受を贔屓する私には嬉しい展開で。てめえ、何をしやがる!(失礼…)というラストだったが、2巻でもキス止まりかしら〜と思っていたところだったし、「俺様な攻が後悔する、思い知る」という話がこれまた大好物なので、趣味にぴったりだった。…いや別に久我のことも好きなんだけど、攻なんだから苦労すればいいさ。
ふたりの関係はもちろん、『ル・ジャルダン・デ・レーヴ』と『ゴルド』、ふたつの店の今後も気になるし、続きがすごく楽しみだ。あと叶にもちょっと当て馬として頑張ってほしい気もする。「お父さん」じゃ無理かなーと思ってたけど、「あしながおじさん」なら当て馬でも十分いけるはず。頑張って爽やかに振られてほしい。(ひどいなあ)
一の番外編が入っていなくて最初ガッカリしたけど、1冊で読めるなんて嬉しい。
毎回、料理が美味しそうだなあと思うけど、とくにスイーツに反応してしまうので、パティシエが主人公なのは嬉しいなあと。おじさん受って好きだし。

どうでもいいけど、タイトルと表紙にきっちりシリーズものだって分かる表記があるのは親切だなあと。…ネット書店じゃ作品の内容を紹介してないときがあるから、見た目にうるさくても、やっぱりちゃんと入れてほしい。
高遠琉加 | comments(0) | -

愛と混乱のレストラン

高遠 琉加
二見書房
(2008-02-28)

これ、好きだなあ。もしかしたら、高遠さんの作品の中で1番好きかもしれない。
まだ終わっていないのではっきりとは分からないが、たぶん。高遠さんの場合、どんなに最初が面白くても、後半肩透かしってことが多いので油断はできないが、今作品ではかなり期待している。(肩透かし…別につまらなくなるわけでもないんだけど、ストーリーが遠回りして盛り上がらないまま終わっちゃうとか、まあ個人的な趣味の問題もふくめて物足りなくて)

この作品、雑誌掲載時にしっかり読んで感想まで書いたのだが、再読したら1回目より面白く感じた。久我の社会人としてそれはどうなのって言動がどうにも不快だったのと、クールだった理人の弱さがちょっと不安だった(高遠さんのクールキャラって途中で純情乙女系になってしまうことが多い)ので、小説として面白いけど差し引いて考えておこうと思っていた。
でも2回目は久我の意地悪キャラぶりも楽しめたし(こういうものだと思って読めば、気にならないというか、かえって面白いというか)、前後編通しで読めば理人のことも心配なさそうで、話のテンポもいいし、キャラがそれぞれ魅力的で面白かった。
あとは…3冊かかってキス止まりとか、そういう展開にならないといいなあと。…久我のキャラに合わないから、それだけはやめてほしい。
で、注目の一の短編は……よし!
読み始めてすぐにガッツポーズ(笑) 可愛い系の受になるんじゃないかと密かに心配していたのだが、いいじゃないですか、年上受。実に私好みになっていたし、話も面白かった。
高遠琉加 | comments(0) | -